メニエール病を保険漢方で完治(体験談・回顧録)

産後以来、13年間メニエール病を患ったのち、保険漢方専門医にめぐりあって、完治した体験談・回顧録です。厳密に完治といえるのは天命を全うしたときかもしれないけれど、漢方治療の前後では、体調が根本的に異なり、再発しそうにないし、実際、再発していません。嬉しいことに、メニエール病完治以外にもよい効果がいろいろありました。メニエール等でお悩みの方にご参考になれば幸いです。

『漢方専門医』を見つける5つのポイント。私の経験から

 

漢方治療を受けるなら、『漢方専門医』にかかることをお勧め

ときどき、内科等で「漢方も処方しますよ」というところがありますが、これは『漢方専門医』ではありません。こういうところでは、漢方に対しても、西洋医学的な考え方に基づいて、症状に対しての処方をしており、経験上、素人が各種漢方薬の説明書きを読んで選んでいるのと大差ないと思います(個人的な意見です)。

 

一方、漢方専門医は、

 

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患者さんの『証』(『しょう』。体質、全身的な状態やうまく機能していない状態)を診断し、『証』に対しての処方をして、体の状態を整えていきます。しかるべき医院・病院であれば保険も効きます(かかるときに確認した方がよいです)。

 

症状が同じでも、その症状を起こしている『証』が異なれば、処方される漢方薬は異なります。また、様々な症状が出ていて、一見、それぞれがお互いに関係なさそうに見えても、『証』に対する治療を行うことで、同時に複数の症状が治ってしまうことがあり、これを「異病(いびょう)同治(どうち)」(異なった病気に同じ治療を行うこと)と言うそうです。

 

内科等で処方してもらう漢方は、たまたま効くことはあるかもしれませんが、基本的な考え方が異なっているので、漢方治療を受けるなら、漢方の専門医を訪れるのがよいでしょう。

 

私も、近くの内科で、「専門医ではないけれど漢方も処方しますよ」というところがあり、かかったことがあります。残念ながら、処方していただいた漢方は、効いている感じがありませんでした。

 

ただ、治療の選択肢として漢方を見出しにくくなってしまっている今の日本で、漢方を選択しのひとつとして示唆しているという点で、「漢方も処方します」という内科も存在意義があるとは思っています。私も、もっと早く漢方に出会っていれば、13年も苦しまずに済んだはず……

 

『漢方専門医』を見つける際の5つのポイント

それでは、『漢方専門医』ってどうやって見つければいいのか? また、本当に専門医なのかどうか見極めのポイントは? という観点で、受診前から受診時まで、時間軸に沿ってポイントをまとめてみました。

 

1.「漢方外来」など、『漢方専門医』であることを謳っている

インターネットで探すにしても、知人の口コミで探すにしても、「漢方外来」など、『漢方専門医』であることを示していること。内科だけど、漢方も処方していますというのは、多くの場合、漢方専門医ではありません。

 

何もツテがない場合は、大学病院や総合病院などの大きな病院の漢方外来が探しやすいかもしれません。首都圏なら、例えば、北里、慶応、東京医科歯科、千葉大などなど、ほかにもたくさんあります。もし、働いていて平日の午前中は受診できないなど、不都合がある場合は、なんとか一度だけ受診して、開業している『漢方専門医』の紹介をお願いしてみるのもよいかもしれませんね。漢方の場合は専門医の数が少ないので、必ず紹介していただけるかどうかはわかりませんが。

 

漢方の専門治療を受けられるところとして、ほかに、医師ではありませんが、漢方薬局もあります。薬剤師の免許で、漢方を学んだ方が専門的に処方してくださるところですね。こういったところもきちんと処方していただけるとは思うのですが、保険の適用を受けられないと思います(間違ってたらすみません)。

 

動物性の生薬など一部の漢方薬は、医師の処方があっても保険は適用されませんので、保険適用だけで治療したいのか、場合によっては保険外のお薬も検討したいのかは、医師に相談したり、要望を伝えたらいいと思います。保険適用のお薬で、かなりの範囲をカバーできているとは思います。

 

2.漢方を学んだ履歴がある(これは目安です)

たとえば、遼寧中医大学付属日本中医薬学院卒など、漢方を学んだ履歴がプロフィールに記載されていれば、一つの目安になります。ただ、学校などに通わずに、漢方医に弟子入りして学ぶ方もいるので、学校を卒業していないからといって、漢方を専門的に学んでいないということにはなりませんし、学校を卒業している方も、卒業後に漢方医のもとで学び続ける方が多いようです。

 

3.『四診』を行う

患者さんを診察する際に、漢方では、通常、4種の診断方法『四診』を行います。『四診』とは、『望診』(視覚的な情報による診察)、『問診』(そのままです)、『聞診』(聴覚的な情報による診察)、『切診』(『腹診』『脈診』などを含む触診)です。毎回すべてを行うとは限りませんが、特に初診時には、これらのうちの複数を行うことが多いと思います。

 

お腹と関係ない症状で漢方医を訪れても、『証』を同定するために必要であれば、『腹診』を行うこともあります。

 

漢方の先生であれば、待合室での様子や診察室に入室する患者さんの様子を、注意深く観察されることが多いと思います。

 

4.『証』を診れる

先に書いた通り、『漢方専門医』は、『証(しょう)』に対して処方を行います。ひと通り『四診』がすんだところで、処方をする前に、『証』の見立てをある程度行っているはずです。『証』に関する説明がなければ、自分から尋ねてみるとよいでしょう。それでも、『証』についての説明がまったくないようであれば、『漢方専門医』ではない可能性がありますね。

 

『証』がどんなものかというのは、ネット検索でも出てきます。体質みたいなもので、『気虚』『水滞』『血虚』『陽虚』などなどという、独特な言葉で、体の状態を表します。

 

もちろん、服薬後の反応をみながら調整を行いますし、お薬が効いてきたり、気候が変動したりすることによって『証』は変化しますので、都度、見立てをされるはずです。

  

5.特に初期は、長くても2週間以内に処方の効き目を確認し、調整、再検討する

状態によっては、数日間漢方を処方していただいて飲むだけでよくなることもあります。一方で、例えば、私のように『気虚』の方の場合は、だいたい半年~1年くらい、場合によってはそれ以上、治療が必要な場合が多いようです。

 

長期にわたって治療する場合でも、初診で処方したまま何か月も放置することは、通常はありません。初診の『証』の見立てが正しかったか、処方の効き目も想定通りか、などを確認するからです。また、季節の移り変わり(暦には、2週間ごとに季節の名前がありますね)や、治療による『証』の移り変わり等に応じて、処方を変える必要があることがあるからです。

 

私の場合も、例えば、季節の移り変わりで言えば、暖かくなる季節の変わり目には、体をあたためる処方を少し控えめにしたり、寒くなる季節の変わり目には、体をよりあたためる処方に変更したり、ということがありました。

 

検討した結果、処方を変えない方がいいと判断される場合もよくありましたので、必ず変わるとは限りません。

 

以上が、私の経験に基づく、『漢方専門医』の見つけ方です。

専門家ではないので、ご参考まで。

最終的な判断は、ご自身の責任で行ってくださいね。

また、漢方専門医にかかられる前に、メニエールと症状のよく似ているほかの病気(たとえば、脳血管系や脳腫瘍)等でないことを西洋医で確認されることをおすすめします。

 

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